『乙女王子~女子高漫研ホストクラブ~』888
まんがタイムきららフォワード連載。
近頃は話題の「ドリームクラブ」のコミカライズも担当されているそうで人気知名度共に急上昇中?(だといいな!)の888先生のオリジナル作品です。
中学の頃から漫研に所属していて、高校に入ってからも部活は漫研と決めていた主人公・小形ひよな。しかし、ここ桃花女子高の漫研は名ばかりのもので、その実態は漫画をちゃんと描いたこともない3人の部員しかいないだべり部。しかもひよなの入部をきっかけに漫研としての活動を行おうと決意したのも束の間、これまでにマトモな部活動が認められなかったために同好会に降格、部費も出なくなると生徒会副会長に宣告され大ピンチに。そこで副会長の弱点が美形アイドルだと知った漫研部員たちは自分たちが男装して副会長をホストクラブ接待で説得しようとしますが…。
あくまで実際は「漫研」であって、男装の経験もない彼女らが手探りでホストを目指す姿が完璧な男装の麗人系と違って初々しくて可愛かったりします。絵的にもカッコいい!というより可愛い!な感じです。兎に角888先生の描かれる女の子はめちゃめちゃ可愛いのですよ。キラキラフワフワなのにほどよい肉付きなところがすばらしいです。「華がある」という言葉がしっくりくる!
お話には漫研部員たちの結束に加え百合的恋愛要素(但し成就はなし)も加わっていますがどの要素もいまいち消化不良気味な点が残ってしまうのがちょっと残念だな~と思います。普段の先輩たちの素顔とか、漫研としての場面ももっと読みたかったです。漫研+ホストクラブという発想がとても面白いし、魅力的なキャラクタも多数登場するのでもっと掘り下げたエピソードが読みたかったなあ。単行本1冊分で纏めてしまうにはちょっぴり勿体なかった感があります。
しかしひよなの情熱と涙に今までダラダラとした活動しかしてこなかった2年生たちが突き動かされて漫研としてきちんと活動しようと決意し、ホストクラブとしても漫研としても妥協せずに力を合わせて頑張っていく姿は輝いていて素敵です。ひとつのクライマックスとも言える副会長の恋は、これまで友達も作ったことがない副会長が想いを伝える為に若干暴走しつつも一途で切ないのですが、過ぎてみたら意外とあっさりとしているので複雑なところかな…とも。ただがっつりと深いところまで掘り下げないのがむしろ雑誌のカラーなのかなあとも思ったり。(雑誌自体を購読したことがないのでイメージだけでこんなこと言うのも失礼ですが…。)
男装少女が好きな人、というよりは女の子たちが力を合わせて頑張る姿が好きな方向けの作品かもしれません。ホストとして振舞う姿を含めて、「一生懸命」が光る作品ですので。
あ~、あと最後まで部長の男装が見られなかったのは残念だなあ。。。ていうか部長がモロに涼宮さんなのがちょっと気になる…w自分のおきにいりはミステリアスかと思いきや意外とおちゃめさんな生徒会長です。
過去エントリ
ちょっと変な娘満載ほんわか系ラブコメ 『彼女的な彼女』
ちょっと前に出た888先生の単行本レビューです
たまにはコミックマーブルのことも思い出してあげてください
…思い出す以前に知らないと言われたらどうしよう…
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