『まじもじるるも』渡辺航/月刊少年シリウス連載中
こんな辺境ブログをいつも覗いてくださるような紳士淑女の皆様なら、『弱虫ペダル』のみならず『まじもじるるも』も勿論お読みになられているのではないかと思われますが、それでも一人でも多くの人に渡辺先生の作品のすばらしさを伝えられるように日々精進するのがわたしの使命です(?)。
さて、待望の『まじもじるるも』4巻です。いよいよ連載も2周年を迎え、新キャラ投入だけでなく旧キャラ掘り下げもバランス良く行われているところに作品としての深みを感じます。風紀委員の地味~な娘・下村雅子さんにスポットライトが当たる日が来ることはある程度予想(&希望)していましたけども、シバ弟がこんなに良い味を出すキャラだとは。そしてシバ弟にバレンタインチョコを渡しに来る女子・猪子ちゃんが可愛すぎます。利発ですばしっこくて一途で…走りながらちょっと涙ぐんじゃってるところなんてたまりませんよ本当に。
他にもるるもの魔女友達・ハルリリとの不器用なコミュニケーションや、人化したチロが遠くの地で出逢った猫・たまとその飼い主のシズさんとのエピソードなどじんわりとした温かみのあるお話とエピソードが満載な巻になっています。
前述の猪子ちゃんが登場するバレンタインのエピソードではシバのダメ人間っぷりが最高潮に達しているわけですが、女子絡みではとことん堕ちるシバの持つ良い部分もるるもはちゃんと知っています。それが出ているのが「魔女の置きみやげ」の回です。魔法の影響でシバの煩悩部分だけが別人格として分かれてしまうお話ですが、もう一人残された煩悩の剥がれたシバはすっかり良い奴に。つくづく、常に煩悩の強さが際立っている影で素は優しい男であることを感じますが、るるもはそれを知っているということも分かるのがこのお話のオチ。
逆もまた然りで、「風に乗ってきた魔女」ではるるもの表情や感情の変化は古い友人のハルリリにすら見分けがつかないのにシバはその微かな違いを見抜いている様子が見受けられます。タイプは全く違うものの、るるももシバも周囲には理解され難いという意味では共通した部分があります。共に時間を重ねてきた中でそんな2人がお互いのことを(きっと自分たちが思っている以上に)理解しあっているというのが滲み出てきてほっこりニヤニヤします。
どのお話もほんわかしたり、笑えたり、ほろりとしたり、ニヤニヤしたりと大満足の楽しさなのですがあえて選ぶとするならば4巻では「子魔女のコスプレ修業」と「子魔女と危険な手錠」の2本を大プッシュしたいと思います。
「子魔女のコスプレ修行」はこれまでの『まじもじるるも』ではただひたすらひっそりと存在し続けてきた風紀委員・下村さんの素顔がついに明かされる回。渡辺先生の愛のある「オタク描写」を堪能しつつ、”人間界での友達”が初めて出来たるるもの新たな、そして大きな一歩を確認できる良作です。
「子魔女と危険な手錠」は…もう…ね!るるもかわいいよるるも!るるもかわいいよるるも!!るるものかわいさがとにかく前面に押し出された、それだけで既に神懸ったエピソードです。イルカのぬいぐるみ姿とワンピース姿の2本立てというだけでも可愛さに腰が砕けるってなもんですが…シバと魔法の手錠で繋がれしまった至近距離のるるもにドキドキしっぱなしです。その上すったもんだの末、シバがるるものおっぱいに触っちゃったりもしやがります。けしからない!!いますぐかわれ!!
ていうかこの「とよんっ」って効果音が素晴らしいです。渡辺先生の効果音はいい味出しているのが多いんですよねーー。ともあれ、強力なラブコメ力を発揮しているこのエピソードは絶品です。
2周年とはいえ、まだ4巻!未読の方は一気にそろえてもまだ4巻です!まにあうよ!そして世界に叫ぼうぜ!るるもかわいいよるるもと!!
過去エントリ
まじもじるるも/渡辺航 1巻 - 漫画脳
子魔女は空よりやさしいパンツの夢を見るか? まじもじるるも 2巻/渡辺航 - 漫画脳
輪は広がり、愛される子魔女 『まじもじるるも』3巻 - 漫画脳
コメント
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。