色々と滞っておりますが、書きたいときが書き時な気がしたので久々に小ネタ系エントリを。
テーマはずばり「漫画における脱衣表現について」です!
…ああっ、閉じないで!テーマからしてアレな予感しかしませんがお暇がある方はお付き合いいただければ幸いです。
まず、今回このテーマで書くきっかけとなった2作品をご紹介します。
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『朱雀~歌舞伎町・雀姫伝~』もりしげ/近代麻雀オリジナル連載(休載中?)
もりしげ先生の麻雀×美少女コミック。残念ながら約一年程前から中断している上に再開についてはまったく情報がありません…。コミックスは1巻が発行されています。
『朱雀』においての脱衣表現は基本的に麻雀中のキャラクターの心理状態と同調しています。もっともわかりやすい例としては、相手に和了られた際に発動。
「ぱいんっ…」という擬音と共におっぱいがポロリするのが定番となっています。またそれだけではなく、自分のペースを乱されたとき等の困惑した心理を表現する際にも使用されます。
因みに役満を和了られた場合は脱衣+「ビクンビクン らめえええ」のおまけつき。どうしてこうなった!?
言わずもがな、これらの表現は古式ゆかしい伝統勝負「脱衣麻雀」に由来されるものと思われます。「脱衣麻雀」…それは甘くもあり苦くもある青春。麻雀に勝てさえすれば女の子が衣服を脱いでくれるというシステムは素晴らしく、そして悪魔のような中毒性を持っています。
漫画で麻雀をネタにする際に脱衣を同時に登場させるケースは珍しいことではありませんが、『朱雀』の表現が少し違うのは実際に服を脱いでいるわけではない、というところです。題材が「麻雀」で、戦うキャラが「美少女」である以上、敗北したときの心情を表すのに最も効果的なのが「脱衣」なのです。
『釣り屋ナガレ』竹下けんじろう/週刊少年チャンピオン連載中
竹下けんじろう先生がチャンピオンで連載されている釣り漫画です。現在コミックスは3巻まで発行されています。
『ナガレ』において脱衣表現が用いられるケースは大きく分けて2つ。
1つは、(特に大物を)釣り上げるとき。そしてもう1つは、釣り上げた魚介の美味しさに感動したときです。
前者は釣竿から身体全体に伝わるビリビリとした感覚を、後者は美味しさに身も心もとろけさせられる表現として非常に効果的に使われています。その楽しさ・美味しさに感動することに老若男女は関係なく、当然それは脱衣表現についても同じです。少年だろうが、少女だろうが、オッサンだろうが、幼女だろうが関係ありません。
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それはさておき、『ナガレ』では釣りや料理をすることを通しての「魚の命を扱うことの尊さ」が度々描かれています。これらの脱衣っぷりは、全身で感じている…ということの表現にもなりますが飾らない姿で命に真摯に向き合っていることを表しているようにも見えます。
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これらの作品には、あくまでも「実際には脱衣していない」という共通点があります。敗北であったり、美味しさであったり、何らかの強い衝撃を受けたときの「表現」として脱衣が用いられています。これは実に漫画らしい表現だと思います。(実写でこういった表現が…ないわけではないかもしれませんが、実写でやってしまったら一気にB級臭くなるような予感がしてなりません。)
前後では服を着ている中で”衝撃”を受けたひとコマだけが脱衣状態という表現は視覚的なインパクトも強いですが、どこか「なんで裸なんだよ!」と突っ込まざるを得ないような微笑ましさもあります。インパクト、衝撃、笑い、そして読者サービスという美味しさを幾つも持った表現が「脱衣表現」なのです。
但し、無闇な多用は作品全体のバランスを崩す恐れもある危険さも併せ持っているのも確かです。あくまで面白い作品の中に、うまく効果的に挿入されるからこそ活きる表現だと言えましょう。
(『朱雀』はこれからのほうが面白いところなので是非復活&続刊が出版されるのを祈るばかりです。)
関連過去エントリ
放浪少年人情系釣り紀行 『釣り屋ナガレ』1巻
「生きている」を感じる釣り漫画 『釣り屋ナガレ』2巻
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