『未満れんあい』高嶋ひろみ/コミックハイ!連載中
中1てんしんらんまん少女とエロゲ制作会社勤務の三十路手前男の純情ラブ(?)コメ3巻です。前巻ではとうとう勤務先がバレてしまい、さらにともえちゃんの「えっちな人ですか?」というストレートな問いに「はい」とバカ正直な回答を返してしまうという大ピンチな状況に陥った黒瀬。当然、もうともえちゃんには会えないと思い込み絶望に打ちひしがれながら会社も無断欠勤したまま家に引きこもってしまいます。
もう、その絶望っぷり錆びつきっぷりが、ともえちゃんが出てくるときのほんわかした雰囲気と同じ漫画とは思えない程に容赦なくて非常に…痛々しかったです。うう。一言に大人とは言うけども、こんな時のしんどさには大人も子供ないですね…いや自分が大人であるから故にスタートラインにすら立てない(と、思い込んでいた)辛さはそれこそ計り知れない。職場の後輩や社長の励ましや優しさに触れてなんとか立ち直ろうとする黒瀬でしたが、最終的に動けたきっかけは…。
↑このタッチの違い!(笑)
ともえちゃんは自分なんかが想像できる範囲をよゆうで超えてるくらい純粋な娘さんで。おそらく…いや確実に黒瀬寄り思考の自分にはまぶしくて、そしてホッとします。友達の(それもともえちゃんを守ろうという「善意」ではあるのですが)情報の流し込みに微かに揺れ悩みつつも、まっすぐ黒瀬の良いところを見てくれているんです。ありがたいよなあ。黒瀬がとった行動はそれはもうギリギリでむしろアウトかもしれないけど、本当にただともえちゃんのことを好きなだけで、不器用をこじらせちゃった結果のような感じで憎めない…。黒瀬はともえちゃんとは倍以上も年齢は離れていて、世間的にも肩身が狭いエロゲ会社勤務。でもそれだけで、「好きになること」すら許されないなんて、そんな悲しいことないと思う。
しかし、やる事はかなり大それているわりに肝心なところの勇気が出せない黒瀬が最後に振り絞った衝撃の告白!…凄いです。綺麗なもんではなく、「必死」そのもの。だけどよく言った!と思いました。…励まそうとしてくれた後輩が言った「恋=ゲームと一緒」というずっと引っ掛かっていた言葉に対する結論がはじけたような瞬間。やっぱり黒瀬もめちゃめちゃ純粋なんだよなあ…と思います。
ともえちゃんと黒瀬を応援しつつ気になるのは社長の存在ですね。黒瀬も鈍感とは思いつつ会社設立時のアレがアレすぎるのであまり同情もできないというか…うううん。でも人の気持ちを踏みにじったままではハッピーエンドにはならないだろうし(そういう作品だと思うし)、これからどうなっていくのだろう。ますます気になります。
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