前号感想書いたばかりですが、今回のフダンシは個人的にたまらないものがあったので早々に更新。
今までで一番、「この漫画を読んで欲しい!」という思いが強まった回でした。
コマケも後半に差し掛かってきて、のぞみん・六徳さん・東峰さんは私服に着替えに戻ります。男子更衣室に行かなければならないアマネは時間をずらして行動。この辺りの各人の行動で面白い組み合わせややりとりをいくつか見ることができます。
まず清川君と刹那さん。いつの間にか意気投合した2人は共に同人誌発掘に出掛けていました。きよきよの手には「はめあい」の同人誌が…!2人とも守備範囲が広そうだし気が合うのも頷けます。今まであまり見なかった組み合わせだけど松本部長弄りに関しては最凶タッグですね。もし2人が付き合ったりしたら松本部長は気苦労が絶えないだろうなあw…それも良し。(きよきよはたまたんが好きなはずですが、最近あまりそういう描写はないですね)。
そして東峰さんと松本部長。賢帝祭からナイス漫才コンビ(?)として息があってきた2人(松本部長は不本意でしょうが…)です。東峰さんの相も変わらず、オタクから見ると恐怖すら感じるような天然ぶり。それにいちいち突っ込んだり世話を焼く松本部長はおそらく自分で思っているより面倒見がいい人だと思う…。何故かフラグが立ちまくりなコンビですが、考えてみたらこの2人が好きな人って同一人物なんですよね…。ああ、なんて不毛な恋…主に松本部長。
数(アマネ)モテ無双かと思いきや意外なところであちこち恋愛フラグが立ってきて人間関係もますます面白くなってきました。
再集結して小さく円陣を組んで「てんみこで」コールして解散。こういうのも良いなあ…。さりげなく「小さい声でね」と周囲に迷惑をかけないという意識も織り込まれているところも良いです。
そしていよいよゴジャッペのスペースも撤収という段階で、一人の男性がふとアマネに声をかけます。
机に置いてあったアマネたちの初めて作ったコピー本を見たいと申し出る男性に、緊張しながら対応するアマネ。それもそうです、内輪で初めて作った本を見知らぬ人に興味を示してもらったこの状況の緊張感…これはかなり大きいものでしょう。中身を一通り見た男性に本を褒めてもらい、アマネは「よかったら貰ってください」と差し出します。
そんな、「大事に読みますね」と本を抱えて去っていった男性の正体は…。
男性が向かった先にはもう一人の男性。
それを見たスタッフのはるきさんの「なんか今そこらへんで代表達を見たような気ぃすんねんけど」という呟きに、もう一人のスタッフは「代表達がいるわけないじゃないですか 人違いですよ」と返します。…”いるわけない”けど我々にとっては”いてほしい”…いや、寧ろ今でも”どこかに来てるはずだよね”と思えるような存在…。
…そう、まさかの!です。いやぁ、こうくるかあ~。(唸
正直に告白しますと、始めは「誰」かにピンとこなかったんです。お恥ずかしい話です。ご尊顔よりも「似顔絵」のイメージが強かったから…という言い訳をしておきますが…。理解が出来なくても十分感動の場面だったのですが、「誰」かが理解出来ると余計に泣けてきます。
この男性がアマネたちの本を見て「楽しい同人誌ですね」と言ったのは、きっとその純粋な「おまてんが好き」「てんみこが好き」そして「共に本を作る仲間が好き」の部分が溢れていたからだろうなあ、と思うのです。そんな気持ちに満ち溢れていた参加者が集い、そんな楽しさを知っている人たちで作っているのがコマケ(コミケ)なんだろうなあ…と思うとたまらないものがあります。この作品が扱うメインの題材はあくまで「腐」的な部分なので、こういう輝きをしっかり描いてくれる作品になるとは正直最初は思っていませんでした。良い意味で驚き続けています。本当にどんどんおもしろくなってきているし、腐女子・腐男子だけに限らず「コミケ」を愛する人には是非読んで貰いたい作品です。誇張されている側面もありますが、もりしげ先生は心の底から敬意と愛を込めて丁寧に描いていらっしゃるなあ…と実感するのです。以前からも、それこそ『花右京メイド隊』のイクヨッチの回でもそれは伺えたわけですが、今回のお話はひとつの集大成とも呼べる回だったと思います。(もりしげ先生のブログを拝見したところ、先生ご自身もやはり相当思い入れがある場面の様ですし)
「楽しいことはなんでもある」場所だから、
「なんでもあり続ける」場所だから…
わたしたちはこの場所をこれからも守っていかなければいけないんだと思うんです。
前号感想
『フダンシズム-腐男子主義-』ism.43 ワタシ誰アル?はるまき姉妹
過去エントリ
「ぎこちなさ」の真骨頂 腐男子主義-フダンシズム-2巻/もりしげ - 漫画脳
オタクイベントにおける多面性 フダンシズム-腐男子主義- 3巻 - 漫画脳
たった一本の折れないフラグ 『フダンシズム-腐男子主義-』4巻 - 漫画脳
恋、友情、すれ違い、あとガイア。 『フダンシズム-腐男子主義-』5巻(もりしげ)
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