『となりの関くん』森繁拓真/コミックフラッパー連載中
前から読んでいるのですがタイミングを逃し続けて感想書きそびれていました、『となりの関くん』。
すっかり各種ランキングの常連となって、コンビニにまで陳列されるようになった大人気作品で今更言及するのも…という気持ちでいたのですが、ふと3巻を読んだら感想が書きたくなってしまったので軽く書き留めておきます。


まず今回は表紙を見た瞬間笑ってしまいました!横井さん普通に感動してる!!
これまでの表紙→裏表紙の流れが
1巻:気になる→あきれる
2巻:苛立ち→つい驚嘆
という感じだったのに3巻の表紙は関くんが作る巨大シャボン玉にいきなり感動しちゃってますからねー。裏表紙でオチがつくとはいえ、折り返しの台詞含めてじわじわきてしまいます。関くんに授業中の遊びをやめさせたいはずなのにまんまと見入ってしまう、横井さんの純朴なところが一目で伝わる良い表紙です。



一応改めて説明しますと、『となりの関くん』は授業中に机の上で様々な遊びを繰り広げる関くんと、その隣の席でやきもきしながら遊びを止めようとしたり心の中でツッコミを入れたりしつつ、またある時は遊びにまんまと参加しちゃったりするマジメな女の子・横井さんによるほのぼの授業サボりコメディです。
授業中にサボって遊ぶだけなのに遊びの引き出しが多すぎる関くんとそのマジメさゆえに関くんの遊びに思いっきり感情移入してしまう横井さんのかけあいが楽しくて飽きさせません。恋愛らしさはまったく見られないのにそのかけあい(関くんは無言ですが)は積み重なっていくほどに完成されていき、いまや夫婦のそれのように練熟されつつあります。(大袈裟?)
関くんの突拍子もない行動や横井さんの孤軍奮闘ぶりのおもしろさだけでなく、2人のかもしだす空気のお陰で自分はこの作品を読んでいる間ずっとにやにやしっぱなしであります。これは人前では読めぬ…!



3巻では特に、ひょんなことから関くんに疑いの目を向けられた横井さんが思わず涙をぽろぽろこぼしてしまい、さすがにそれを見て関くんがあわてふためく場面がものすごくツボでした!
普段は横井さんの思惑など関係なしにふるまう関くんもさすがに女の子の涙にはかなわないのね~という感じでたいへんニヤニヤさせていただきました。
作中は関くんが喋らないというのも効いてるんですよね。授業中ということもあって横井さんも自分の考えていることをすべては声に出さないので、会話自体はほとんど2人の間に無いはずなのですが…そういった状況でもお互いの”掛け合い”が感じられるくらい森繁先生はキャラの表情を描くのがうまい!とも思います。



「授業中サボって遊ぶだけ」という設定は地味ながら斬新ですが、この漫画の面白さはサラリーマン・OL系4コマ漫画のそれに近いのではないかな、と感じました。
具体的にどの作品というのではないんですけど、会社員主人公系の4コマ漫画の王道として仕事をしない主人公っていうのはあると思うんですよ。(ちなみに個人的には『かいしゃいんのメロディー』がすきです)
関くんと横井さんの関係は仕事をサボる主人公に仕事しろ!と言ったりあきれながらまきこまれる上司、みたいなところがあると思います。『となりの関くん』が斬新だけれど親しみやすく、どこか懐かしい(ここは個人差ですが)印象を受けるのはそういったことなのかな?とふと感じたのでした。いいなあ、この平和な空気。



漫画で学生が授業をさぼる描写、というとどうしても教室を抜け出すイメージが強かったり、もしくは教師に歯向かって殺伐とした空気になってしまうかどちらかという印象ですがあえて?きちんと席についた上でサボり続ける関くんはある意味ひじょうにかっこいい…かも。
あっ、ちなみにといっては何ですが森繁拓真先生が週刊少年チャンピオンで連載されていた『アイホシモドキ』もまったく系統はちがいますが大変おもしろい作品ですよ。わたしは連載リアルタイムで読んでいないのですがとあるアイホシ偉い人に単行本をいただいて読みました。関くん大ヒットを受けてMFから新装版発刊とかないのかしらん。たのむよー。