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あの素晴らしい舞台化から一年。舞台『弱虫ペダル』第2弾がついに幕開け!
というわけで、今年こそはちゃんと自分でチケット獲って観劇してまいりました!
今回も初日速報レポートです。
ちょびっとネタバレもございますのでご注意くださいね!
あ、今回は絵はないです!そこまではできなかった!でもけっこう長い!


※物語の核心に迫るネタバレは避けますが、人によって核心と感じる部分には差異があると思われますのでこれから観劇のご予定がある方は読まずに本編を先にご覧になることを強くおすすめいたします。
生観劇のご予定が無い方はニコ生で録画放映予定がありますよ!!1,500円だよ!みよう!!


今回のサブタイトル「眠れる直線鬼」の通り、今回は箱根学園篇ということで前回は揃わなかった箱学レギュラー陣がせいぞろい。
さらに京都伏見の御堂筋君がついに顕現!
総北からは鳴子君が駆けつけてくれましたよ!


眠れる直線鬼…ということはこの舞台の主人公は新開さんとなるわけでしょうが、わたしには割と途中くらいまで荒北さんが主人公に見えていました…(笑)!
語り部?的な役割を請負っていたからかもしれません。
その荒北さんの語り部がたいへん効いてるんですよ。
今回描かれる物語は箱学のIHメンバー選出から新開さんのトラウマの払拭…「眠れる直線鬼」が目覚めるまで。
福富主将はどちらかというとどっしり構えて新開さんを信じて待っている(た)といった感じですし
荒北さんの厳しいようで(本人はそういうつもりは毛頭ないでしょうけど)仲間想いの目線の語りは全体が引き締まります。ナイス人選。


メインストーリーはほぼオリジナルなのですが、
原作に登場した様々な場面を少しずつ散りばめて再構築していて「あ、ここでこの台詞使うんだ!」とかファンとしてはにやつくことも多々。
原作序盤の流れをほぼ忠実に再現しつつ舞台アレンジを加えた形の前作よりもそのアレンジ具合はより大胆なものになっていました。
当然原作と矛盾する点なんていくらでも生じてきますが、
それを気にするなんて些細な事よりも「どれだけ原作読み込んだらこんな風に構成できるんだろう」という感心でため息が出そうでした。
重要な場面だけに限らず、ギャグパートの細かい台詞なんかまで。
たとえば東堂の「うざくはないな!」って台詞、原作だとほんっっっとに小さい扱いだったと思うんですがわたしも大好きな台詞だったので異様にフィーチャーされていたのが嬉しかったり(笑)。
原作に登場したまさかのあの人たちが箱学に転入している設定にはぎょうてんしましたけども!
でもそれも「どうしてもこのキャラ出したかったんだろうなあ~」と思えて。
原作を愛し、その場面場面を舞台で表現したいがためにあえて矛盾させている、のかもしれない。
だとすれば原作ファンとしては目くじらをたててここが違う!と騒ぐよりもその心意気を買って然るべきだとも思います。原作厨のわたしですらそう思った!


舞台の様子についても少し。
前回と違って、舞台に坂道セットはなし。
背景には山が描かれた大きな板が設置されていて、その板の6カ所の出入り口が開いてます。
(Berryz工房の「愛の弾丸」MVを思い出してしまいました…参考までに貼っておくという名のステマ)
正直なところ走行シーンの迫力は坂道セットを巧みに使い分けていた前作よりはやや控えめに感じられましたが、
背景や照明や効果音と一体化した「走り」表現の爽快さは健在。
真波の「羽根」もこう表現するかー!と唸りました。


演者の皆様は続投の荒北・東堂・鳴子の安定感はもちろんの事、
新・福富役小林且弥さんの落ち着いた貫禄はすばらしく福富さんしてましたし、
新開さん役宮﨑秋人さんの普段の飄々とした雰囲気と「鬼」と化したときの迫力のギャップも見事でした。
泉田はこんなにアブアブ言ってたっけ?とも思いましたが(笑)暑苦しいくらい熱い性格が滲み出ていて面白熱かった!
真波はそんなに好きなキャラじゃない(すいません)はずだったのに舞台真波見てたらアッやばい可愛い…と思ってしまった!
前作同様、キャストの皆様がメインキャラ以外の役柄もこなしているのですが真波役の植田圭輔さんが委員長役までこなされていたのにはのけぞりましたね!えっ何その俺があいつであいつが俺で!?
チョイ役とはいえ委員長が出てくるとは、そしてそれが真波が演じるとは斜め上すぎる発想…!それがまたかわいいという!なんという離れ技!


そしてやはり特筆すべきは村田充さん演じる御堂筋でしょう。
これね、ほんとね~!!!写真見たときに「すげえ」しか言えないくらい完全に実写だこれ状態だったのですが動き喋るとさらにすごい!
御堂筋君は原作中で「人間離れ」した描写が徹底されているキャラなので、忠実に表そうとすればするほど三次元では滑稽になりかねないキャラであると…思うのですよ、
しかし村田さんが演じる御堂筋君は至ってシリアスでした。
「キモキモキモ」の動きをしても何しても、それがギャグにはならなかった。
『弱虫ペダル』という漫画を読んでいる立場の人間が御堂筋君の一挙一動を笑うことはまあ、よくあることです。それは「漫画の読者」だからです。
「目の前に実際にこの男が現れたらどう感じるか」、その不気味さと異様なまでの威圧感。
村田さん演じる御堂筋翔の存在は”作品”と”読者・観客”の壁を飛び越えてそれを体験させてくれた。凄いことだと思います。
体型もまさに御堂筋!という感じだし、大阪出身とのことで関西弁もネイティブ(欧米か)で他の誰かには演じられないんじゃないかなとすら思いました…。


総北陣からは鳴子君役・鳥越裕貴さんが唯一の出演ですが、鳴子君といっしょに坂道・今泉がいるというテイだったので鳴子君を演じつつその2人も鳥越さんが演じる…という非常に忙しい状態に(笑)!
(ほんのちょっとだけ金城さんもやってました!1人総北!)
鳴子君が総北の留守をしっかり守ってくれてるんだな~と思うとなんだかジワッときます。
やっぱりつぎは総北メンバーも観たいなあ!!坂道や今泉君と御堂筋君の絡みも観たいですし。
ストーリー構築のためにIH中にあるはずの場面も既に使われていたりするので、このまま舞台版設定のままIHに進んだらどうなるのだろう?再現できるのだろうか?と思いつつもそれでもやっぱり観てみたいという気持ちは高まる一方です。


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と、まあ舞台自体たいへん素晴らしく面白かったのですが、
個人的な出来事といたしましては自分の真後ろの席が渡辺先生とチャンピオン編集長沢さまの席だったという大事件が。
ちょうど会場全体から見て真ん中あたりの席だったんですけども…。
前回はお姿をお見かけしつつ神々しすぎてお声もかけられなかったとんだチキン野郎のわたしもこの席の近さは何かの縁だ…などと強引に自分自身の臆病面を説得して先生にご挨拶してしました///
何故かペダル舞台の会場だというのに「るるもの最終回凄く良かったです!これからも女の子も描いてください!」と必死に訴える自分わろた・・・わろた。
お声をかけた瞬間に先生のほうから握手の手を差し伸べてくださってあまりの紳士ぶりにしばらくマジでふるえがとまらん状態でした。なにやってんだ私は(;ω;)


最後の最後にただのじまんでした!(どっちらけ)
とってつけたようになりますが舞台、本当に最高でした。1年前に観劇して、「続きが観たい!」と思った夢が叶ってその内容がこれまた素晴らしかったので本当に嬉しいです。幸せです!
でもまた続きが観たい、坂道たちの活躍もまた観たいです。どんどん欲張りになってしまいますが…!
こういう素晴らしい舞台が生み出される『弱虫ペダル』という作品の持つ力もあらためて実感しました。大好きだなー!好きでよかったなあ!
というわけで幸せなままで〆ます。舞台に関わったすべての皆様に御礼を言いたい気分!