『眠らないでタエちゃん』中村ゆきひろ/別冊少年チャンピオン連載
中村ゆきひろ先生、初コミックス!
週チャンで連載されていた『被害妄想少女うれいの日常』が大好きだった自分にとって、別冊少年チャンピオンの創刊ラインナップに中村ゆきひろ先生のお名前があったことは本当に嬉しい事でした。それから1年、『眠らないでタエちゃん』ついに単行本化です!
とある名門女子高に通う稲守タエちゃん16歳(メガネ、ツインテ、メガトンおっぱい)。
彼女が様々な局面で睡魔と闘うまんがです。
はい説明終わり!
ほんっとに基本はとにかくそれ。タエちゃんが睡魔に耐える、その様子をおもしろおかしく&エロスに描く漫画です。
(いなもりタエって名前はおそらく、いねむり+耐えるからきてるんだとおもいます。わかりやすい!)
「睡魔」から巻き起こる超展開に笑いが生まれるギャグなのですが、特筆すべきはそのえろさ。
うん、これはひどい。
でもだいたいこんなかんじです。半開きの目、だらしない口元、よだれ、紅潮する頬…。
同じ秋田書店発の『花のズボラ飯』では花さんがごはんを食べるときの「うまい顔」がエロいと評判になりましたが、『眠らないでタエちゃん』では「眠い顔」がとにかくエロい。素晴らしい着眼点…。
人間の三大欲求って結局すべてエロスにつながるのかな…などと思わなくもないです。
しかしまあ、大体睡魔には勝ててないタエちゃんですが、その「寝てしまうとまずい」シチュエーションを繰り返すギャグでマンネリすることなくさまざまなネタを繰り出してくるから凄いです。
タエちゃんの家族やお友達も個性的で楽しませてくれます。
特に温泉編の謎解き要素には目からうろこ。きちんとタエちゃんの居眠り、睡魔もストーリーに絡んでいますし。
タエちゃんとは真逆でしっかり者の妹・サっちゃんとのエピソードはどこか心温まるものが多く、ショートギャグながらその物語の多彩さでも楽しませてくれます。
そして中村ゆきひろ先生といえば見逃せないのが柱のおまけ漫画と柱の一言コメント。
『うれい』の頃からあるお楽しみですが、しっかり単行本にも収録されて嬉しい限りです。
こういった柱にも表れていますがとにかく中村先生は面白いものを作る・詰め込むことに余念がないお人だと思います。作中の小ネタ、言葉遊びなんかもかなりの密度ですもの。
サービス精神がどうとかいうより、ご本人がとにかく面白い事大好きな作家さんなのだろうな、と思います。カバー下の背表紙まで弄ってるあたりほんと油断できない!
これからもどんな形で楽しませてくれるか、個人的にはとても期待の作家さんです。
(追記)
そんな中村先生の面白さを追求する姿勢がこの先生自作のPVにも現れてます。タエちゃんが動く揺れる。必見!
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