『まじもじるるも』堂々帰還!!!!!!
最新号の少年シリウスにて、渡辺航先生の新連載『まじもじるるも 放課後の魔法中学生』がスタートしました。
先日大団円を迎えた『まじもじるるも 魔界編』最終回をもって約5年間に渡る『まじもじるるも』シリーズは完結したと誰もが思っていたはずなので、新連載が『るるも』シリーズの新作だと聞いて少なからず複雑な感情があったのも事実。
しかし…実際読んでみて驚愕。
”渡辺先生の完全な新作を読みたい””地上に戻ったるるものその後を見てみたい”という相反するファンの願いをどちらも叶えるかなーーーりっっ贅沢な新作でした!
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任務によって地上に降り立った最下級十三級魔女「ルシカ・フェルト」。
彼女に課せられた任務は、魔法がかけられた「言ノ葉の書」という書によって周囲の”言葉”を集め、その言葉=言霊から生み出される”呪ひ文字”を収集すること。
”呪ひ文字”…通称「呪文字(まじもじ)」は魔力の源となる不思議な文字。周囲の言葉を集めること自体は簡単ですが、「心の底から出た言葉」でなければきちんとした呪文字にはならないのです。
簡単なようで難しい任務、しかもこの任務を成功させなければ魔女格が剥奪されるという崖っぷちな状況にも関わらず、ルシカは地上のオシャレやスイーツのことで頭がいっぱい。使い魔の「JJ(ジェイジェイ)」はそんなルシカを心配し気苦労がたえません。
お気楽なルシカとJJが地上での住居に向かうと、そこは昭和感溢れるなボロアパート。
オシャレに固執するルシカは意気消沈するも、唯一の希望家具(イチゴ型のテーブル)だけは用意されていたためポジティブ(?)に切り替え、オシャレな部屋に造り替えていこう…と任務そっちのけで決意を新たにするのでした。
そんな任務でやって来た魔女というよりも都会で独り暮らしを始める女子のようなテンションのルシカの前に現れたのは、大剣を携えた魔女。
彼女は魔界管理局”皇幣宮”の警備を勤めていた保安部408隊所属のスラガ二兵。大きなミスをした為に、六級から十三級へと格下げされてルシカと同じく言ノ葉の書に「呪文字」を集める任務を受けてやってきたといいます。
そして混乱するルシカとJJ、そしてスラガ二兵の部屋に、さらに一風変わった目つきの悪い魔女が。
そう、この任務は三人の魔女に与えられたもので、三人はアパートの一つの部屋に暮らすことになるのです。
すべてがデコボコでチグハグな三人魔女がドタバタする中、任務の詳細を伝えるため一人の上級魔女がアパートを訪れます。
魔界管理局の地上魔女管理係特区監査官…二級魔女「マジ=モジルカ・ルルモ」…そう、彼女こそが『まじもじるるも』シリーズ正主人公のるるも。
「呪文字」を収集して魔力に変えるシステム、それは全く新しい魔法のシステム。いわば三人に課せられたのは新しい魔法システムのテストのようなものなのです。300日間という期間に呪文字を収集するため、るるもは三人に言霊が集まる場所…「学校」に通うことを命じるのでした。
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以上が第一話の物語です。
”まじもじ”というタイトルがるるもの本名に由来するということは魔界編になって明かされた事実ですが、この『放課後の魔法中学生』編ではまた全く異なる意味合いが与えられていることに目からウロコ。
そしてその「呪文字(まじもじ)」によって構築されつつある新システムは前シリーズでは完全には解決されなかった魔界の魔力発動システムを改善する手がかりともなっています。
『魔界編』で描かれていた通り、るるも達が生まれ育った魔界の魔女たちが使う魔力の源は”命”。魔力を得るために大昔の魔界人は地上人を大量殺戮してきたという歴史があるのです。現在は魔王が築き上げたシステムと規則で魔力と人間たちの魂は管理されていますが、そのシステムに対して噴きだした不満から生まれたのが『魔界編』でるるも達を襲った不幸の元凶でもありました。
そしていくら管理されているとはいっても人の魂を消費する…というシステムには問題も多い事でしょう。今回の「呪文字」による魔法システムの実験は、あの後も魔界、そして魔王様たちがより良き世界の為に前進し続けているということが伝わってくるようで嬉しいのです。
さらに前作との関係はまだまだあります。
先ず、新生主人公の「ルシカ」は前号の予告カットを見た時にもしやとは思っていましたがやはり『魔界編』で柴木耕太の仮の肉体のモデルとなった魔女。お気楽な十三級魔女ですが、以前るるもが指名手配された際に「十三級魔女で”特別開門”(上級魔法)が使える技量を持つ」魔女としてリストアップされていた位なので魔女としての力自体は強力なものを備えていそうな予感。
そしてスラガ二兵…どこかで聞覚えがある名前だと思ったら、皇幣宮に忍び込む際にるるも達に制服を奪われた魔女の一人なんですよねぇ。
「ミス」というのはまさしく、ここでるるも達に不意打ちを食らったことでしょう。いやはや、まさかここで主人公の一人として彼女が抜擢されるとは…。完全に不意打ちだったのでるるもの顔は覚えていないかもしれませんが、まさか自分を十三級降格に追いやった魔女の下で任務に就くことになるとはスラガ二兵自身も想像していなかったことでしょう。
もう一人の魔女はまだ名前も出ていませんが、一癖も二癖もありそう。彼女ももしかしたら、前作の何かに関係があるのかも?!まだまだワクワクが止まりません。
一方でるるもは十三級から二級魔女への大躍進を遂げていました。
落ちこぼれ魔女で多くの苦労を背負ってきたるるもがようやく認められたのかと思うと、この階級だけを見ても少しホッとします。
作中のるるもは険しい表情で任務を伝えるのみでしたが、シリウス表紙のるるもは柔らかい表情だったのでこれからは作中で笑顔もたくさん見せて欲しいなあと思います。るるも以外の人物はまだ登場していませんが、どうせなら耕太とるるものリア充っぷりも見たいったら見たい。因みに『魔界編』連載中は一度もシリウス表紙を飾っていなかったと思うので、本誌表紙というのは凄く久し振りですねえ…。その間、チャンピオンでは何回表紙を飾っていたことでしょうか(苦笑)。
そういった数々の要素を前作から引き継ぎつつも、基本は三人の個性豊かな魔女たちが同居しつつ中学校に通うというこれはこれで超ワクワクなお話になるようですね。渡辺先生が描かれる女の子がいっぱい見られそうでちょううれしいです!!
「続編」にして「最新作」。ここから読み始めてもまったく問題ないことでしょう。渡辺航先生の魅力は『弱虫ペダル』だけじゃないということを
そろそろ…そろそろもっと多くの方々に気付いてほしい!!!!!!
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