『しばたベーカリー』鵜飼りん/モーニング連載
わたくしの最近の癒されまんが。
犬…ではなく犬似、のしばたさん(32)が営むパン屋さんが舞台のほんわか商店街ストーリー、『しばたベーカリー』です。現在2巻まで刊行中。
表紙だけ見ても犬似…ってレベルじゃねえぞ!というくらい犬顔すぎるしばたさん。息子の小太郎君(4才)も父親似=犬似で、2人でパン屋を切り盛りするようすはまるで絵本の世界のように幻想的ですらあります。その反面、しばたさんの生活は”脱サラしてパン屋を開店するも妻に逃げられて4歳の息子と2人で暮らしている”というなかなかにシビアな状況で…。一見ほのぼの→実際シビア→でも読んでみると笑える、そして時々しんみりという独特の作風が癖になります。見た目は可愛いけど、可愛いだけじゃないのよ!


まず見た目が犬顔すぎて可愛い生き物だというのにしばたさん自身の言動やたらとおっさん臭い。しょっちゅうすっとぼけたギャグを言おうとしては小太郎君に厳しくツッコまれているダメおやじっぷり。
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…そりゃ奥さんも逃げるわ!
普段はそんな感じのずっこけパパなんですが、時には父親らしい一面も覗かせます。何よりも、脱サラしてまでパン屋を始めた一番の理由は「子供に夢を叶えた父親の姿を見せたい」というもの。うん、格好良いお父さんです。どんなにおとぼけなお父さんでも、一つ強い信念を持って生きている姿は格好良いですよね。パッと見、犬(っぽい)漫画かと思ったらハートフルな親子漫画だったよ。斬新。人は見た目で判断できません…。


そして忘れてはいけないのが『しばたベーカリー』を彩る個性的な人間キャラたち。(…いや、しばたさんも人間なんですが……。)
見た目が犬すぎるしばたさんを(犬扱いしたりしつつも)普通に受け入れる柔軟な人々。亡き飼い犬を思い出して頭を撫でようとする女子高生などその反応をさまざまですが、しばたさん親子の設定はこの「犬似すぎる人間を目の当たりにしたときの人々の反応」のおもしろみを描くためでもあるのではないかなあと思います。いやはや深い…。そんなキャラクター群の前では、しばたさんのほうが常識的に見えるくらいです。おおらかな商店街です。
そしてチラホラと別居中の妻の姿も…この奥さんがまたクセモノなんです。このすれ違い夫婦がどうなるのかも見もの。


…という感じで何重にも楽しめる作品であることは間違いないのですが、それを差し引いてもやっぱりしばたさん親子が可愛すぎて癒されます。素朴な柴犬顔…可愛い……。作中に登場する”チョコ太郎パン”がいくつものパン屋さんで実際に販売されていたり、既にグッズも発売されています。シンプルで活かしやすいキャラデザは強みですね。
toto
早速トートバッグは購入してしまいました。。可愛い。そして読んでいるとパンが食べたくなります…!パンを食べながらまったり楽しみたいまんがです。


試し読みはこちらに http://morning.moae.jp/lineup/166
チョコ太郎販売店一覧 http://pansta.jp/sp/shibatabakery/
バッグはこちらで買えますよ http://store.cinra.net/author/detail?authorId=196010